男の子育て(1) 2-3歳の息子たちとの遠出の巻
子育てに関する情報はたっぷりありますが、経験者の視点で、思うところをまとめてみるのもよいかと考えました。最近イクメンという言葉もありますので、20年ほど前はどうだったかというところから書いてみましょう。
息子が2歳と3歳前のころ、私の知り合いから合唱コンクールに出場するので京都のあるホールに来いと連絡がありました。上の息子は赤ん坊の時、この知り合い(お姉さん)にだっこしてもらったこともあるので、私と二人でお出かけすることに。電車2本乗り継ぎ、歩きも長いので、下の子はお母さんとお留守番と決めていました。ところが、いざ出かける段になって、下の子がどうしてもついて行きたいと言い張ります。お母さんはお家で用事があります。ちょっと困りましたが、休日は三人で近場で遊んでいましたので、まあいいやと、男三人はじめての遠出となりました。
2歳の息子はお調子者。勇んでお出かけです。だいたい近場でも帰りはお父さんの腕の中か自転車のかごの中でぐっすり、というパターン。また寝ちゃわないかと、内心ひやひやしながら、電車を乗り継ぎ、京都駅で下車。予定通り、お昼ご飯をレストランでいただくことにしました。
息子たちは、定番のお子様ランチで舌鼓。おいしいねといいながら食べていたのですが、食べながら2歳の息子が大きな声で「お母さんは?」。ふとお母さんを思い出して寂しくなったのでしょう。「お母さんはお家だよ。ふみが(お父さんと)一緒に行くと行ったでしょ」と言おうとする前に、隣のテーブルの家族たちが一斉にこちらを見るではありませんか。その目の冷たさに、「 ・・・・・ 」 言葉を失ってしまいました。息子たちが答えを求めているのは目を見ても分かるのですが、このシチュエーションでは何か言えば言うほど詮索されそう。ほっとけよ。というわけで、とりあえず、そそくさとその場を立ち去ることにしました。
そういえば、ウェイトレスも私たち3人組に変に気を遣っていましたし、件の家族たちも、息子の発言前から私たちに興味深そうでした。こうした視線に気後れしてしまったのは私も未熟だった、子どもたちに悪いことをしたなと反省しきり。子どもたちはといえば、ホールでお姉さんたちに相手をしてもらい、ご機嫌でした。
私は、学生時代、赤ちゃんの発達研究をしている先生のもとで勉強していたこともあって、「赤ちゃんをつれた(単独)お父さん」に全く違和感はありませんでした。結構、赤ちゃんと気が合うので、単独でも十分に楽しんできました。
エピソードは20年も前。関西では、男の子育て行動はそれなりに進んでいたと思います(何を持って進んでいるとするかは人それぞれです。ここは私の価値観で書いておりますので、ご容赦を)。それでも、単独での小さい子ども連れには、いろいろな視線が降り注いできたわけです。16年前に九州に移ってきて程なく、土日にお父さんが小さい子を連れていることが少ないことに気がつきました。これは局地的なことだったのかもしれませんが、子育ての考えと行動には地域性があると考えています。
最近イクメンという言葉も使われるようになりました。私の周囲でも、バギーを押す若いお父さんを見かけるようになりました。子育てを楽しもうと思うお父さんたちは、同じようなお父さんを見かけることで、気が楽になるように思います。一人ひとりのさまざまな行動によって、地域の中に、さまざまな新しい風景ができあがっていくのは嬉しいことです。
なお、父親単独で小さい子連れという場面を書きましたが、単独行動を推奨するというものではありません。しかし、母親も忙しいわけですから、母親が仕事に専念したり、ゆっくり休めるように配慮することは大切にしたいものです。


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