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2011年3月

男の子育て(1) 2-3歳の息子たちとの遠出の巻

子育てに関する情報はたっぷりありますが、経験者の視点で、思うところをまとめてみるのもよいかと考えました。最近イクメンという言葉もありますので、20年ほど前はどうだったかというところから書いてみましょう。

息子が2歳と3歳前のころ、私の知り合いから合唱コンクールに出場するので京都のあるホールに来いと連絡がありました。上の息子は赤ん坊の時、この知り合い(お姉さん)にだっこしてもらったこともあるので、私と二人でお出かけすることに。電車2本乗り継ぎ、歩きも長いので、下の子はお母さんとお留守番と決めていました。ところが、いざ出かける段になって、下の子がどうしてもついて行きたいと言い張ります。お母さんはお家で用事があります。ちょっと困りましたが、休日は三人で近場で遊んでいましたので、まあいいやと、男三人はじめての遠出となりました。

2歳の息子はお調子者。勇んでお出かけです。だいたい近場でも帰りはお父さんの腕の中か自転車のかごの中でぐっすり、というパターン。また寝ちゃわないかと、内心ひやひやしながら、電車を乗り継ぎ、京都駅で下車。予定通り、お昼ご飯をレストランでいただくことにしました。

息子たちは、定番のお子様ランチで舌鼓。おいしいねといいながら食べていたのですが、食べながら2歳の息子が大きな声で「お母さんは?」。ふとお母さんを思い出して寂しくなったのでしょう。「お母さんはお家だよ。ふみが(お父さんと)一緒に行くと行ったでしょ」と言おうとする前に、隣のテーブルの家族たちが一斉にこちらを見るではありませんか。その目の冷たさに、「 ・・・・・ 」 言葉を失ってしまいました。息子たちが答えを求めているのは目を見ても分かるのですが、このシチュエーションでは何か言えば言うほど詮索されそう。ほっとけよ。というわけで、とりあえず、そそくさとその場を立ち去ることにしました。

そういえば、ウェイトレスも私たち3人組に変に気を遣っていましたし、件の家族たちも、息子の発言前から私たちに興味深そうでした。こうした視線に気後れしてしまったのは私も未熟だった、子どもたちに悪いことをしたなと反省しきり。子どもたちはといえば、ホールでお姉さんたちに相手をしてもらい、ご機嫌でした。

私は、学生時代、赤ちゃんの発達研究をしている先生のもとで勉強していたこともあって、「赤ちゃんをつれた(単独)お父さん」に全く違和感はありませんでした。結構、赤ちゃんと気が合うので、単独でも十分に楽しんできました。

エピソードは20年も前。関西では、男の子育て行動はそれなりに進んでいたと思います(何を持って進んでいるとするかは人それぞれです。ここは私の価値観で書いておりますので、ご容赦を)。それでも、単独での小さい子ども連れには、いろいろな視線が降り注いできたわけです。16年前に九州に移ってきて程なく、土日にお父さんが小さい子を連れていることが少ないことに気がつきました。これは局地的なことだったのかもしれませんが、子育ての考えと行動には地域性があると考えています。

最近イクメンという言葉も使われるようになりました。私の周囲でも、バギーを押す若いお父さんを見かけるようになりました。子育てを楽しもうと思うお父さんたちは、同じようなお父さんを見かけることで、気が楽になるように思います。一人ひとりのさまざまな行動によって、地域の中に、さまざまな新しい風景ができあがっていくのは嬉しいことです。

なお、父親単独で小さい子連れという場面を書きましたが、単独行動を推奨するというものではありません。しかし、母親も忙しいわけですから、母親が仕事に専念したり、ゆっくり休めるように配慮することは大切にしたいものです。

"Having children after cancer"

Amazonで『Having Children After Cancer』(Celestial Arts)という本を見つけ、購入しました。

副題は「How to make Informed Choices Before and After Treatment and Build the Family of Your Dreams」です。

著者のGina M. Shawさんは、保健医療分野のジャーナリストで乳癌のサバイバー、3人のお子さんを育てておられるとのこと。

本書の奥付にも書かれていますが、一つの情報としてお読みください。

谷川

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文献紹介

  • Nancy Keene, Wendy Hobbie and Kathy Ruccione: Childhood Cancer Survivors - A Practical Guide to Your Future
     小児がん経験者が社会生活を送るために必要な基本情報を提供する書。治療サマリーを記入できる用紙付き。 O'REILLY, 2000
  • Schwartz CL, Hobbie WL, Constine LS, Ruccione KS: Survivors of Childhood and Adolescent Cancer
     小児期、青年期のがんを克服した人たちの晩期障害、心理学的問題など、最新の知見を整理した専門書。第2版。 Springer, 2005
  • 『小児看護』 28巻9号
     「小児慢性疾患のキャリーオーバーと成育医療-日常生活がより豊かになるために」を特集している。1.総論、2.キャリーオーバーが問題となる主な疾患、3.キャリーオーバーした人の心理社会的支援、4.キャリーオーバーした人の成育看護、5.キャリーオーバーした当事者の体験に学ぶ。 ヘルス出版、2005
  • 『小児科診療』 66巻7号
     「成人となった小児心疾患」を特集している。1.病態、2.診断、3.治療、4.予後。診断と治療社、2003
  • 『治療』 85巻9号
     「知っておきたい小児疾患キャリーオーバー-小児科医から患者を引き継ぐ際に聞いておきたいこと」を特集している。1.総論、2.系統別疾患のキャリーオーバー、3.紹介システム、4.小児科医から申し送りたいこと、5.小児科医から聞いておきたいこと、6.症例に学ぶ小児科医から内科医への引き継ぎ。南山堂、2003
  • アムンドソン, N. E. and ポーネル, G. R.(著) 河崎智恵(監訳): キャリア・パスウェイ 仕事・生き方の道しるべ
     あなたのキャリア探求、仕事探しをサポートしてくれる一冊。35のワークシートで構成されている。  構成;  序章  第1章 準備  第2章 自己分析  第3章 可能性の検討  第4章 めざすべき方向性の決定  第5章 今後の行動計画  終章  ナカニシヤ出版 2005年12月
  • 日本糖尿病学会(編): 小児・思春期糖尿病管理の手引き
     1.総論、2.1型糖尿病、3.2型糖尿病、4.生活指導、5.支援(心理的支援、家庭教育、糖尿病キャンプ)、6.ケアのシステム化(チーム医療、病診連携、小児科から内科への移行、医療制度、諸団体)。南江堂、2001
  • 谷川弘治・駒松仁子・松浦和代・夏路瑞穂(編): 病気の子どもの心理社会的支援入門
     小児医療分野における医療保育、病弱教育、医療ソーシャルワーク、心理臨床の入門書。子どもと家族の理解、トータルケアの考え方、実践の基本指針、専門職の養成、チーム医療・記録・リスクマネジメントなどで構成。 成人した小児慢性疾患患者(経験者)の理解と支援についても触れている。 ナカニシヤ出版、2004